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給水装置工事主任技術者はどんな試験？資格の内容や試験科目、合格率について解説！
給水装置工事主任技術者は、給水設備工事に関する唯一の国家資格です。
排水管から各家庭に水を供給するための装置全般を扱い、これらの工事は給水装置工事主任者の監督のもとで行わなければならないと定められています。
本記事では資格の概要や職務内容、資格を取るメリット、国家試験の内容などについて詳しく説明します。
給水装置工事主任技術者の概要
給水装置工事主任技術者とは、生活に必須である水を供給する装置を扱う専門業者が持っていなければならないとされる資格のことです。
給水装置工事とは何か
そもそも、給水装置とは以下の装置の総称です。
・排水管
・給水管
・給水用具（止水栓・水道メーター・給水栓など）
これらを新設したり、改造・修繕するときは給水装置工事主任技術者の管理のもとで行うことが水道法によって義務付けられています。
給水装置工事主任者とは
給水装置工事主任者が行える工事の範囲は、給水装置の設置から撤去までです。
主な仕事内容は、事前調査や工事計画の作成、工事現場の監督と非常に広範囲です。
給水装置の定期メンテナンスも担当し、問題が発見されたときは装置の清掃・交換作業も行います。
給水装置工事主任技術者の職務
給水装置工事の業務内容が広範囲に及ぶことがわかりました。
これだけ幅広い業務を行えるのは、業務独占資格だからです。
業務独占資格とは、資格を持っている人だけが独占的に業務を行える資格です。
無資格で業務独占資格の仕事を行うと処罰されることがあります。
根拠となる法令
給水装置工事主任者の業務は水道法によって定められています。
水道法第25条の4によれば、「指定給水装置工事事業者は、事業所ごとに、第三項各号に掲げる職務をさせるため、厚生労働省令で定めるところにより、給水装置工事主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、給水装置工事主任技術者を選任しなければならない。」とあります。
つまり、事業所ごとに資格を持っている人を選出しなければならないのです。
給水装置工事主任者の資格を取るメリット
水道工事をする上で給水装置工事主任者の資格は必須です。
工事ができること以外の資格取得のメリットについて解説します。
工事技術があることを証明できる
1つ目のメリットは資格を保持することで、工事技術を有していることを証明できるという点です。
また、資格所有者がいれば事業者が「指定給水装置工事事業者」の指定を受けられます。
給料アップや資格手当が得られる
2つ目のメリットは給与アップや資格手当を得られる点です。
資格保有者の有無は事業所にとって重要です。
資格を持っていると給与アップや資格手当などの経済的メリットが得られます。
転職に有利
給水装置工事主任技術者は水道工事に必須の資格です。
どの事業者でも必要な人材であるため、資格を保有していると転職活動をするときに有利に働くでしょう。
給水装置工事主任技術者試験の内容
水道工事に必ず必要でありメリットが多い資格ですが、どのようにして取得すればよいのでしょうか。
受験資格
18歳以上で、給水装置の工事に関して3年の実務経験を有していること
受験科目と問題構成
受験科目は以下の8科目です。
・公衆衛生概論
・水道行政
・給水装置の概要
・給水装置の構造及び性能
・給水装置工事法
・給水装置施工管理法
・給水装置計画論
・給水装置工事事務論
問題数は8科目60問、マークシート形式・四者択一問題で出題されます。
合格基準は合計で40点以上とされています。
合格率
試験を実施している給水工事技術振興財団によると、直近3年の合格者数・合格率は以下のとおりです。
| 令和2年度 | 13,418 | 11,238 | 4,889 | 43.50% |
| 令和3年度 | 14,064 | 11,829 | 4,209 | 35.60% |
| 令和4年度 | 14,052 | 12,058 | 3,742 | 31.00% |
合格率だけを見ると、かなり厳しい試験にも見えますが、人々の生活の安全を守る仕事であることを踏まえると、難しすぎるというほどではありません。
過去問題は給水工事技術振興財団の公式サイトに掲載されていますので、試験前にどのような内容が問われているか、確認したほうがよいでしょう。
まとめ
今回は給水装置工事主任技術者について解説しました。水道工事は私たちの生活に直結する重要な仕事で、安全性が重視されます。
工事を依頼するときは、この資格を持った人が工事を管理しているのかどうか、しっかり確認したほうがよいでしょう。
