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水道技術管理者はどのような資格?資格を得るために必要な講習とは?わかりやすく解説します

水道技術管理者とは、水道施設を良好に保つための専門資格です。
この資格を持っている人は水道管理の技術上の責任者となります。

本記事では水道技術管理者の資格内容や取得方法、取得するために必要な2つの講習などについて解説します。

水道技術管理者はどのような資格?資格を得るために必要な講習とは?わかりやすく解説します

水道技術管理者とは

水道技術管理者とは、水道法に依って設置が義務付けられている水道技術の責任者です。
上水道・簡易水道・専用水道といった水道事業の設置者は設置が義務付けられています。

厚生労働省の省令で定められた基準に従い、水道施設を良い状態で維持・管理する仕事に従事します。

主な仕事は以下のとおりです。

・水道施設が水道法第5条の基準に適合しているか検査
・給水開始前の水質や施設の検査
・給水施設の構造や材質が水道法第16条の基準を満たしているかの検査
・定期的な水質検査
・臨時の水質検査
・配水施設で働く人が感染症に感染していないか調べるための健康診断の実施
・水道設備などの清潔保持
・非常時の給水の緊急停止
・都道府県知事や保健所を設置する市の市長による給水停止命令の実施

資格を取得することで、水道を管理している自治体や浄水場や水処理場、設備管理会社、廃棄物処理施設、各種工業プラント、工場などへの就職が有利になります。

水道技術管理者を取得する方法

1つ目は講習を受講することです。
水道技術管理者の資格を取得するには、学科講習と実務研修という2種類の講習を受けなければなりません。

講習を主催するのは日本水道協会など厚生労働省の指定を受けた団体です。
講習期間は学科講習、実務研修ともに15日間です。

2つ目は所定の学歴や実務経験を有している場合、水道技術管理者になることができます。

たとえば、1947年以降に認可された新制大学の土木工学関連学部学科の卒業生であれば、1〜3年の実務経験を有している場合に資格を取得できます。
土木工学以外の学部学科であれば4〜5年の実務経験が必要です。

上記のような経歴や実務経験を有していないのであれば、日本水道協会などが実施する講習を受講したほうが確実です。

水道技術管理者講習について

水道技術管理者講習とはどのようなものなのでしょうか。
受講資格や受講料、講義の内容、講習終了後の試験や実務研修日誌などについて、実施団体の一つである日本水道協会の「受講申込要領」に従って解説します。

なお、受講会場は学科講習・実務講習ともに東京・大阪・福岡の3か所で開かれました。

受講資格

学科試験の受講資格は、以下の3つのうちどれか一つに該当し、所属長の推薦を受けていることです。

・高等学校を卒業したもの、または同等以上の学力を有する者
・昭和18年以前の旧中学校令による中等学校卒業者、または同等以上の学力を有する者
・外国の学校を卒業した場合は、日本の高等学校と同等以上の学力を有する者

つまり、高卒あるいは高認(高卒認定試験)の合格者であれば受講できます。

学科講習最終日に実施される学科試験に合格すると、実務研修の受講資格が得られます。

受講料

令和4年度の受講料は以下のとおりです。

・学科講習受講料:128,000円
・実務研修受講料:132.000円
・合計:260,000円(税込)

ただし、受講者都合で当日の講習を受けられなくなったとしても、受講料は返金されません。

受講内容

学科講習の受講内容は、水道行政、公衆衛生・衛生管理、水道経営、水道基礎工学概論、水質管理、水道施設管理です。

学科講習を受けるときは、講習を主催する団体が指定する書籍などが必要です。
持っていないときは、事前に購入しておきましょう。

実務講習は学科試験の合格者を対象として実施します。
研修先は講習団体が関係先と調整して選定し、受講者に通知されます。

学科試験と実務研修日誌の提出

学科講習の最終日に以下の4つの科目の試験が実施されます。

1.水道行政・水道経営
2.水道基礎工学概論
3.水質管理、公衆衛生、衛生管理
4.水道施設管理

1と2の試験時間は80分、3と4は90分です。
4つの試験で一つでも60点未満の科目があれば不合格となります。
ただ、難易度は高くありません。
基本的に、講習の内容を理解していれば合格点に達する難易度です。

また、実務研修終了時に実務研修日誌を提出しなければなりませんので忘れずに提出しましょう。

まとめ

今回は水道技術管理者の資格概要や試験の内容を中心に解説しました。水は私たちの生活にとって非常に重要なものです。

資格の取得には学科講習15日、実務講習15日の合計30日の講習期間が必要であるため、取得に時間がかかります。しかし、試験の難易度は高くありませんので、講習内容を理解できていれば基本的に取得できる資格です。

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